本物の手づくり麩を提供し続ける名店 創業文化年間 麩太

京名物百味會同人

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麩太の沿革 麩太の歴史をご覧下さい。

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麩太の沿革・其の一

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1. 前 史

麩太/青木氏の出自は、近江国坂田郡-息長邑能登瀬に青木大梵天王社(現山津照神社)別当青木筑後守あり-、乃至は甲賀郡-「甲賀六大名」に源姓青木加賀守あり-という。中世末までは寺社領-坂田保等-や、摂関家領-檜物荘等-の在地所務を掌ったが、主家筋でもあった近江守護佐々木六角氏の退転に伴い、本家/本所である京中諸権門を縁故として上洛し、士分を辞し名を「太郎兵衛」と改め、鴨東祇園社領に居を構えた。

1. 前 史

2. 創 業

祇園町北側/知恩院山門脇という、往古より「吉水(よしみず)」と称えられた清浄で良質な水脈を擁し、「○麩  處々造之然西洞院東四條通河棚(河岸段丘)之製造爲勝」(貞享三(1683)年『雍州府志』巻六.土産門上)と評された立地に着目した初代松屋太兵衛(1782~1856)により、江戸時代後期享和年間(1801~04年)頃から「麩」の製造を開始した模様である。この地では東山からの水流を動力とする水車を用いた製粉段階から、「生取り(麪筋=グルテン/麩素精製)」後の製麩工程、「漿粉」や「沈」と呼ばれる澱粉採取に至るまで一貫生産が可能であった。続いて文化十(1813)年閏十一月には公許の株仲間、「麩蒟蒻仲ヶ間」を組織すると同時に、分家格の近江屋善兵衛名義にて、飢饉多発の折柄保存食として普及し始めた焼麩の製造にも着手した。

当舗伝来所蔵:『麩蒟蒻仲ヶ間印札』

3. 発 展

天保十二(1841)年、折しも開始された「天保の改革」における株仲間停止令により、株仲間業務の一時休止を余儀なくされるが、嘉永六(1853)年十二月、前々年発令の株仲間再興令の下「麩蒟蒻仲ヶ間」を改組し、翌嘉永七(1854)年正月、定書(定款)を決議の上、「麩蒟蒻屋仲ヶ間」として発足させ、かねて名跡を二代太兵衛(1826~54)に譲っていた初代が、「麩屋太郎兵衛」の名義で惣代に就任した。
また当時は、蛋白(グルテン)分が豊富で麩の原材料として好適であった奥州津軽/南部産の小麦を北前廻船にて取り寄せ、復路の便で扇子・佛具等の京都産品を出荷する物流事業も営んでいた(安政~元治年間(1854~64年)の帳簿類)。
尚、当舗には天保年間(1830~43年)に京都で活躍した、画人/書家にして文人でもあった梅泉山人こと白井華陽(~1836)の揮毫による、『聖訓』が伝わり、家訓として今に残されている。

  • 麩蒟蒻屋仲間定書
  • 帳簿類
  • 聖訓

4. 幕末維新期

三代太兵衛-明治十七(1885)年「太郎兵衛」を襲名/改名-(1834~89)が麩業の傍ら、薩摩藩出入の商家として手形所の業務を請負い(薩州手形所門札)、国事に尽瘁するも、廃藩置県等によって頓挫する。明治二(1869)年、祇園町にて日本最初の小学校となる(下京第二十四→三十三番組小学校、後の彌榮校)を、一力亭当主杉浦治郎右衛門氏を始めとする地元有志とともに創設、続いて婦女職工引立會社(後の八坂女紅場)や療病院も開設した。明治五(1873)年、「壬申戸籍」編製に際しては戸長として集計に従事し、翌年の地租改正の折は、京都府に上地された旧寺院領の石高調査を請負う(建仁寺領借地米請求および受取証)。 他方明治五年三月、祇園新橋小堀西入に所在した当舗所縁の席亭「松の家」にて、第一回京都博覧會の附博覧として第一回「都をどり」が催され、創設者の一人としてその名が「八坂歌舞練場碑」に刻まれることとなる。

  • 当舗所蔵:『薩州手形所門札』
  • 建仁寺領借地米請求および受取証
  • 幕末顔見世番付表

5. 明治大正期

四代太兵衛(1858~1941)が、麩の生地の配合撹拌や釜焼きなどの製造工程に、琵琶湖疏水竣工による水力発電の開始で使用可能となった電力を導入するなど、新技術を採用して近代化を図り、各地で開催された種々の博覧会へ出品を重ね、度々賞牌を受ける。また、八坂神社の維持/営繕や平安神宮造営の諸役に奉仕して顕彰を受けるも、明治維新期の不回収債権や小麦相場での損出が累積していたところへ、第一次世界大戦後の所謂「大正バブル」の煽りを蒙って家産傾き、大正八(1919)年九月、事業を一旦整理して錦小路高倉へと移転した。

  • 『第五回内國勧業博覧會出品目録』
  • 『第五回内國勧業博覧會出品目録』表紙
  • 1904年セントルイス万国博覧会出品受賞メダル(Louisiana Purchase Exposition, Expo 1904)
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